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第289章 北原の前で弁当を売る_1

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雪の中の弁当箱は三層物で、それも超大型の三層。

一層目は、米で作られた小さな白いくまを山ほど積んだもの。黒ごまで作った目と鼻、りんごで作った小さな傘を手に持ち、体には淡黄色のチーズで作った小さなスカートを着ている。側にはブロッコリーで作った低木があり、ニンジンで彫った音楽の記号、揚げエビで作った花など……

二層目は、全て手で摘んで食べることができる食べ物。きちんと整列した小さなおにぎりが並び、三角形に成形されたご飯の身体には、海苔がきちんと四角に包まれており、黒い目と曲がった口、ソースで染めた頬紅を持ったそれぞれがとても可愛らしい。そのおにぎりの下には、きちんと整列したエビの油ソースときゅうりのスティック、魚肉のソースと牛肉のソースがあり、これらを一緒に食べたり、つけて食べたりすることができる……。

三層目は、平らで整った一片の白いご飯だが、上には雑穀で染めた後、「奮闘」の二つの大きな字が描かれている。そばには二つの油が滴るようなソースが塗られた肉団子があり、その二つの肉団子の周りは、色とりどりの団子で一杯。大根の団子、魚肉団子、野菜団子があり、全てに目がつけられていて、一見すると一面の愛嬌がある……。

北原秀次の弁当箱は正常なサイズだったが、中には米で作られた立体的な小さなロバが2つ入っている。カートゥーン風の形状で、黒い大きな目、海苔で作られた大きな耳。調査対象は一匹が雄で、一匹が雌で、雌のロバの頭の上にはハート型のチェリートマトが乗っている。周囲は全てジャガイモや冬瓜、ニンジンの彫刻で、細かい仕上がりは凄まじく、浪漫的な雰囲気も醸し出している。ただし、内容は全て野菜だけだった……。

北原秀次が女性力を発揮しているわけではない。彼がしているのは、様々な味、様々なスタイルの弁当を試作し、将来の食事客に注文を受けるためだ——彼が作る骨精弁当の人気が高いので、彼はどうやってこれらの女性客を喜ばせるかを考えて、そのために弁当はほとんどがかわいらしいデザインになっている。さらに、ベジタリアンやダイエットをしたい客をも考慮に入れている。

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