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第135章 この脚本、おかしくない?_1

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北条鈴は重々しい面持ちで場に入った。正直言って、もし可能なら、抽選で私立大福学園を選ぶことは避けたいところだ。何しろ、これはIH地区大会の強豪チーム、来年はシードチームの待遇がもらえるくらいのものだからだ。入場口での口喧嘩はただ負けじとするためで、直接会うときに強がってみるだけ。心の中ではもう後悔でいっぱいだ。

もし昨日の夜に今日の相手が私立大福学園であるなんて知っていたら、もっと手加減なくてやって、あんなに胸の大きい女や昔からの敵、式島叶を狙う以外にもっと怪我をさせておけばよかった。

彼女は向かいの冬美を見る。冬美は面甲越しににっと笑っていたが、その小さな虎の牙が光を反射していた。

審判の一声で試合が始まった。冬美は一瞬もためらわず、まるで銃薬庫から飛び出す砲弾のように突っ込んできた。剣に力を込めて北条鈴の中段攻撃をはね返すと、怒号を上げながら連続で斬りかかり、たちまち北条鈴を競技場の一角に追いつめた。

ほぼ1ヶ月の日々、北原秀次にひどくやられ続けた時期もあったが、実際の競技場に立ち、他の選手と対戦してみると、ほぼ全員が無力であることに気づいた。自分にとってのプレッシャーなど、あのクズの北原秀次の十分の一程度に過ぎない。

まるで王者クラスで一ヶ月間ずっと他人に打たれ続けた後、再び青銅のグループに戻ったような感じだ。いきなり、自分が対戦相手の行動をすべて操作しているような感覚になった。対戦相手の行動はすべて機械的で硬直しており、奸計も幽霊もなく、技術も粗末で、的確に予測することができた。

冬美は声を上げて叫び続けた。斬撃が北条鈴によって防がれた後、全身を押しつけて、北条鈴を後ろへ押し込むと同時に低声で笑って、「卑怯な手段ばかり使う、本当の力なんてそんなものなのか?」と嘲笑した。

北原秀次とは違う相手と戦えば、すごく楽しいことに気づく。彼女は二重基準の器用者だ。自分自身、時折卑怯さを見せるが、それでも他人を嘲笑ったり、皮肉ったりすることは避けない。

「この馬鹿、調子に乗るな!」と北条鈴は競技場の隅で足元を固めながら、冬美からの攻撃に怒りを募らせた。冬美が話すことで少し気を抜いているのを見て、全力で竹刀を上に振り上げ、冬美を強引に一歩下がらせる。その瞬間、彼女の目が輝いた。

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